【ハレの日の食卓】山と川と家具とお菓子・中峰さんの「ガトーショコラ」

季節の行事や家族の誕生日、人生の節目になるようなタイミング。
ハレの日は、食卓もいつもより少し特別です。

この記事はそんなハレの日の過ごし方が気になって企画した、この時期だけの短期連載。
暮らしを楽しむ作り手さんに、どんな料理でハレの日の食卓を囲んでいるのか教えていただきました。

今回は、奈良県東吉野村で家具工房とカフェが併設した場を夫婦で運営する、中峰さんの「ハレの日の食卓」を訪ねます。

今回の取材先:

MINE PRODUCT & FURNITURE 中峰渉さん / Little oven 中峰瞳さん

山と川と家具とお菓子。奈良県・東吉野村で、家具工房とカフェが併設した場を夫婦で運営。夫の渉さんは、中川政七商店 奈良本店で扱う神棚も製作。今回のガトーショコラは、妻の瞳さんが営むカフェでも提供する。
https://mine-littleoven.com/


渉さん:

もともとは飛騨高山の木工家具メーカーに務めていて、その後、会社員生活を経て東吉野村に移住しました。

飛騨高山での仕事は楽しかったんですが、地元である関西に戻りたいなと思って。でも転職活動をしたものの、家具の製作に携われる企業となかなか縁がなかったんですよね。であれば一度会社員をやってみようと、家具とは全く異なる分野の企業に就職しました。ただ、木工に全然関わらなくなるのは寂しいので、自由に作業できる場所を探していて。そんなときに知人の紹介で出会ったのが東吉野村です。

それから5年くらいは、平日は兵庫で会社員、休日は東吉野村で趣味の家具製作という日々。最初は自宅の家具を作る程度だったんですけど、ありがたいことにいろんな方からの注文も増えてきて。忙しくなり体力的にも働きかたを見直そうかなと、移住と独立を決意して今に至ります。

今は自宅から歩いてすぐの場所に、僕が家具を製作する工房と妻が営むカフェを併設した場所を設けています。もともと僕が使っていた工房に少しスペースを増築して、カフェをオープンした形ですね。

一部、中川政七商店さんに販売いただいている神棚なども作っていますが、仕事のほとんどはオーダー家具の製作。お店や個人宅問わず、机や棚、椅子などの依頼をお受けしています。

手前が中川政七商店の奈良本店で販売している、神棚のサンプル
自宅には渉さんが作った家具が並ぶ。こちらの本棚は最近作った品

瞳さん:

工房横のカフェでは季節の果物を使ったケーキや、今回紹介するガトーショコラなどの生菓子と焼き菓子を中心に、プリンや珈琲などもお出ししています。もともとケーキ屋さんやパン屋さんで働いた後、数年間は子育てをしながら自宅で小さいお菓子教室を時々開いたり、イベントに出店したりしていて。移住して子育てが少し落ち着いてきたタイミングで、3年ほど前にお店を開いたんです。

今は月火水で仕込みをして、木金土の3日間お店を開いています。お店には県外の方が来てくださることもあれば、村内の方や移住者の方も来られますね。クリスマスや誕生日のホールケーキを作らせていただくことも多くて、お役に立ててとっても嬉しいです。

奥が瞳さんの営むカフェスペース、手前が渉さんが仕事をする工房スペース
お店の外観。右がカフェ、左が家具工房(画像提供:中峰さん)

渉さん:

「地方への移住」と聞くとハードル高く感じる方もいらっしゃると思うんですが、僕たちの場合は、僕がしばらく週末だけ過ごしていたこともあったので、わりとギャップなく東吉野村での暮らしになじめました。コンビニが遠いことも、もともと知ってたしね(笑)。いろいろ遠くて不便もあるけど、住んでみたら意外となじみますよ。コンビニがなくてもそれならそれで潔く暮らせるし、僕の仕事柄、大きな音も出てしまうので逆にこの環境はありがたいですね。

瞳さん:

うん、ストレスはないですね。村の皆さんの人柄もいいし、適度な距離感で応援してくださるので心強いです。秋になると「栗が採れたよ」って電話がかかってきたり、釣り好きのご近所さんからその日釣れた魚を頂いたり、そんな、街中に住んでいるときにはあまりなかった旬の豊かな暮らしを楽しんでいます。

窓から見える、茶畑(手前)と栗の木(奥)
愛犬の小梅ちゃん。毎日、一緒にお店へ出勤する

中峰さんの、ハレの日の食卓

瞳さん:

うちは、お正月は実家に帰るのでおせち料理は作ってなくて。クリスマスは自分が(お店で)作る側に回るので疲れ果てちゃって、しっかり準備をできるほどの余裕もないから、お店で余ったケーキを持って帰って、余った材料でサンタクロースをちょこっと作って載せるとか、その程度(笑)。だから、ハレの日の食卓と聞いて一番先に浮かぶのは娘の誕生日です。

娘が二人いるんですが、上の子は特に、生クリームが好きじゃなくてチョコレートが好き。だからガトーショコラのリクエストがよく入ります。

渉さん:

誕生日だからケーキ以外の料理にも気合いを入れたいんだけど、子どもからは普段食べない某店のフライドチキンとかの希望が入る(笑)。いつもは飲食店が近くにないから食事は家で作るんですけど、イベントのときは普段食べられないものが食べたいんでしょうね。

瞳さん:

だからだいたい娘の誕生日はメインを買ってきて、スープや副菜を作って、ケーキも置いて皆で祝ってます。

ガトーショコラのレシピは娘が小さい頃からずっと作っているもの。お店で出しているレシピと一緒で、お酒は入れないようにして、いろんな世代の方に食べていただける味わいに仕上げています。

中峰さんの「ガトーショコラ」

材料(直径15cmの丸型1台分):

・チョコレート(ビター)…70g
・無塩バター…45g
・生クリーム…45ml
・ココアパウダー…40g
・薄力粉…15g

A卵黄…3個分(約50g)
Aグラニュー糖…30g

B卵白…4個分(約130g)
Bグラニュー糖…60g

準備:

・オーブンを170度に予熱する
・ココアパウダーと薄力粉は合わせて振るっておく
・型に製菓用ペーパーを敷く

作りかた:

1. チョコレートを細かく砕く。バター・生クリームと共にボウルに入れ、湯煎で溶かす。

2. 別のボウルにAを入れて混ぜ合わせたら、1へ加えて軽く混ぜておく。

3. 次にメレンゲを作る。
 Bの卵白にBのグラニュー糖を少し入れ、ハンドミキサーで混ぜて馴染ませる。
 残りのグラニュー糖を入れ、ツノがやさしくおじぎする程度まで泡立てる。

4. 2に3のメレンゲをひとすくいほど入れてヘラで少し混ぜ、
 振るっておいた粉を入れてしっかり混ぜる。
 残りのメレンゲを入れ、泡が潰れないようやさしく混ぜ合わせる。

5. 4を型に流し入れ、オーブンで35分ほど焼く(湯煎焼きにすると、しっとりと焼き上がる)。

6.  型ごと冷蔵庫で1日寝かせて完成。2日後くらいがおいしく食べられておすすめ。

使った商品はこちら:

・(写真中央)HASAMI プレート イエロー
※その他は取材先私物

文:谷尻純子
写真:奥山晴日

【旬のひと皿】根菜と鶏つくねの生姜のスープ

みずみずしい旬を、食卓へ。

この連載「旬のひと皿」では、奈良で創作料理と玄挽きの蕎麦の店「だんだん」を営む店主の新田奈々さんに、季節を味わうエッセイとひと皿をお届けしてもらいます。



ひんやり冷えた空気のなか、台所に立つ湯気にホッとする季節になりましたね。12月に入り、2023年ももうすぐ終わり。「早かったね〜」とお客さんとお話ししながら、今年も無事に過ごせてきたことをありがたく思います。

一年頑張ってきた身体に「おつかれさま」の気持ちを込めて、今回は根菜から出る、やさしく奥深い味を楽しめる、鍋のようなスープを作ります。

野菜に火を入れるときは焦らずじっくりと、蓋をしながら蒸らすように。甘さを引き出してから出汁を入れて、出汁に野菜の旨味を重ねていきます。

お出汁は今回、お店で使っている数種類の節を入れた、通常より濃いめのものを使用しましたが、ご家庭では普段お使いの出汁でどうぞ。出汁の味は使う材料や好みの濃さなどによってそれぞれ違うので、ご家庭ごとの味ができあがると思いますが、出汁と野菜の旨み、それにつくねから出る鶏出汁の三重奏が、皆さまの身体の芯や心まで届くといいなと思っています。

師走は様々なイベントも多い時期ですが、どうかお身体にはお気をつけて。無事に年越しをするまでは気を抜けません‥‥。蕎麦屋だけに!(笑)

今年も良い締めくくりができますように、来年も皆さまにとって良い年になりますようにと、奈良から願っています。

少し早いご挨拶になりますが、旬のひと皿、2024年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

<冬野菜と鶏つくねのスープ>

材料(2人分)

・大根…1/4本
・にんじん…1/2本
・ごぼう…1/2本
・青ねぎ…2〜3本
・生姜…1かけ
・出汁…3~5カップ 
・塩…小さじ1弱〜お好みで調整

◆鶏つくね
・鶏ミンチ肉…150g
・白ねぎ…1/4本
・生姜…5g
・卵…1/2個
・塩…1.5g(お肉に対して1%)
・片栗粉…小さじ1強

つくねの材料は2人分の分量で書いていますが、卵 1/2個と中途半端なので、すべて倍量で作り、余った分は次の日のおかずやお弁当にしても。

また出汁の量は、スープとして食べたい場合は3~4カップ程度を目安に。まずはスープとして食べ、その後にご飯を入れ雑炊まで楽しみたい場合は4~5カップ程度とするのがおすすめです。適宜味見をしながら塩味を調えてください。

作り方

まずは材料の下準備。

ごぼうは皮をそぎ、食べやすい大きさで千切りにする。ボウルに入れた水に10分ほど浸し、アクを抜く。大根と人参は皮を剥き、同じく食べやすい大きさに千切りする。青ねぎも食べやすい長さになるよう、ざっくりと斜めに切る。

次に鶏つくねを作る。

白ねぎをみじん切りにし、生姜は皮をむいてすりおろす。ボウルに鶏ミンチ肉を入れて少し練り、粘り気が出たら白ねぎと生姜、溶いた卵、塩、片栗粉を加えてさらに混ぜる。

別の鍋にたっぷりの水を入れてコンロで熱し、沸騰したらつくねをスプーンですくい、湯に落としてサッと湯がく。表面が白っぽくなったら湯からあげておく。

続いてスープを作る。

鍋を熱し、サラダ油(分量外)少々を入れる。ごぼうの水分をしっかり切って鍋にこんもりと入れ、塩少々(分量外)を入れたら蓋をして、弱火でじっくりと汗をかかせるように火を入れる。時々かき混ぜながら炒め蒸しする。

すべての材料をスープで煮込む。

ごぼうを1本食べてみて、アク臭くなく美味しい!と感じたら、鍋ににんじんを加えて全体を混ぜ、塩(分量外)をする。蓋をしてじっと待ち、人参がしんなりしてきたら大根も入れて同様に。野菜をサウナに入れている気分で。ここでちゃんと野菜の甘味を引き出せると、スープの味もグッとよくなる。すべての野菜に軽く火が入ったら、出汁と塩を加えて煮る。

先ほどのつくねをスープのなかに落とし、じんわりと火を入れる。つくねはしっとり、スープには鶏の出汁を染み渡らせるような気持ちで。つくねに火が通ったら、最後にねぎと生姜を入れて完成。

アレンジ編:<シンプル雑炊>

余ったスープは冷蔵庫に入れて取って置き、翌朝にごはん適量と溶いた卵を入れて軽く火を通し、雑炊に。シンプルですが、冬野菜の旨みがじんわりと感じられるご馳走が完成します。
(食べる前に、翌朝用にスープだけ取り分けておくと衛生的です)

うつわ紹介

・基本のひと皿:食洗機で洗える漆のスープボウル 大 白

・調理に使った土鍋:伊賀焼の土鍋 小 飴

写真:奥山晴日

料理・執筆

だんだん店主・新田奈々

島根県生まれ。 調理師学校卒業後都内のレストランで働く。 両親が母の故郷である奈良へ移住することを決め、3人で出雲そばの店を開業する。  
野に咲く花を生けられるようになりたいと大和末生流のお稽古に通い、師範のお免状を頂く。 父の他界後、季節の花や食材を楽しみながら母と二人三脚でお店を守っている。

【あの人が買ったメイドインニッポン】#13 エッセイスト・平松洋子さんが“最近買ったもの”

こんにちは。
中川政七商店ラヂオの時間です。

今回からゲストは、エッセイストの平松洋子さんです。トークテーマは、「最近買ったメイドインニッポン」。

それでは早速、聴いてみましょう。

プラットフォーム

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平松洋子さんが“最近買った”メイドインニッポン

平松洋子さんが“最近買った”メイドインニッポンは、「干物の干し網3段」でした。


ゲストプロフィール

平松洋子

東京女子大学文理学部社会学科卒業。2006年『買えない味』でBunkamura ドゥマゴ文学賞、2012年『野蛮な読書』で講談社エッセイ賞、2022年「『父のビスコ』で読売文学賞を受賞。『食べる私』『日本のすごい味 おいしさは進化する』『肉とすっぽん 日本ソウルミート紀行』など著書多数。


MCプロフィール

高倉泰

中川政七商店 ディレクター。
日本各地のつくり手との商品開発・販売・プロモーションに携わる。産地支援事業 合同展示会 大日本市を担当。
古いモノや世界の民芸品が好きで、奈良町で築150年の古民家を改築し、 妻と二人の子どもと暮らす。
山形県出身。日本酒ナビゲーター認定。風呂好き。ほとけ部主催。
最近買ってよかったものは「沖縄の抱瓶」。


番組へのご感想をお寄せください

番組をご視聴いただきありがとうございました。
番組のご感想やゲストに出演してほしい方、皆さまの暮らしの中のこだわりや想いなど、ご自由にご感想をお寄せください。
皆さまからのお便りをお待ちしております。

次回予告

次回も引き続き、平松洋子さんに出演いただきます。12/15(金)にお会いしましょう。お楽しみに。

中川政七商店ラヂオのエピソード一覧はこちら

【ハレの日の食卓】綴織の織元・清原織物さんの「車エビのトマトクリームパスタ」

季節の行事や家族の誕生日、人生の節目になるようなタイミング。
ハレの日は、食卓もいつもより少し特別です。

この記事はそんなハレの日の過ごし方が気になって企画した、この時期だけの短期連載。
暮らしを楽しむ作り手さんに、どんな料理でハレの日の食卓を囲んでいるのか教えていただきました。

今回は、滋賀県唯一の綴織(つづれおり)の織元・清原織物さんの「ハレの日の食卓」を訪ねます。

今回の取材先:

清原織物 代表 清原聖司さん
滋賀県唯一の綴織の織元。結納のふくさや着物の帯、劇場のどんちょうなど、ハレの日に使われる美術織物を古くから製造する。近年は「祝いの品々」をコンセプトにしたブランド「sufuto(すふと)」を立ち上げ、中川政七商店でも名刺入れやふくさを販売中。
https://kiyoharaorimono.jp/



清原さん:

室町時代の終わりから江戸時代の始まり頃にご先祖様が京都で創業し、100年ほど前に京都から滋賀へ事業所を移して以降、現在は滋賀で唯一の綴織の織元として商いをしています。

綴織は4000年ほど歴史があると言われている織物で、起源を遡ると古代エジプトまで遡るほど。それが飛鳥・奈良時代にシルクロードにのって中国から日本に入り、京都の御室(おむろ)という地域に根付きました。うちももともとは、そこで始まっています。

織物の特徴としては経(たて)糸が見えないこと。織物は経糸と緯(よこ)糸を交差させて織りあげていきますが、緯糸を強く打ち込んで織ることで経糸が見えなくなるんです。密度高く織るので生地が丈夫になりコシも出て、耐久性がある。おまけに使える色の数に制限がなく豊かな表現力を持つため、美術織物に向いているといわれます。例えば御神輿の装飾幕や舞台の緞帳(どんちょう)、着物の帯、結納の袱紗(ふくさ)など、主にハレの場に利用されている織物です。

その他に、今はこの技術をもっと多くの方に気軽に触れてほしい想いから、「祝いの品々」をコンセプトに「sufuto」というブランドを立ち上げました。10年程前に家業に入って目の当たりにしたのは、綴織の需要減少。このままだといけないと危機感を持ち、100年先にも綴織を残していくため、新たな事業を検討したいと考えたことがきっかけです。

sufutoでは今、名刺入れや袱紗、のし袋・ぽち袋などを扱っています。多くの方にハレの日の雑貨として手にしていただけるようなものを作りたいと考えて、綴織の技術で作る布製品だけでなく、祝いをテーマに商品展開の範囲を広げたんです。普段の暮らしで美術織物を目にする機会は多くない方も、sufutoを通じてハレの日に想いを馳せたり、その先にある当社や綴織に興味を持ってくださると嬉しいですね。

清原織物さんの、ハレの日の食卓

清原さん:

うちの“ハレの日”といえば、お正月や卒入学式。今はもう子どもが大きいんですけど、昔は卒入学式などのタイミングで実家に集まり、赤飯やちらし寿司を食べていました。

年末年始は大みそかの昼間から、工場や自宅の分の鏡餅や食べるお餅を子どもたちと作ってましたね。子どもたちが大きくなってもお正月には集まっているので、実家でおせち料理を食べたり、自宅で料理を作って囲んでいます。

今回ご紹介するのは、数年前からお正月の定番となったメニュー。沖縄にあるお取引先さんから毎年お歳暮でいただく車エビを使った、トマトクリームパスタです。糸を生業にしているので、パスタが糸っぽくて清原織物らしいかなと思い、紹介するメニューに選びました(笑)。

沖縄は車エビの養殖が盛んらしく、年末になると生きたエビをたくさん送ってくださいます。頂いたエビはおせち料理に使うんですが、それだけだと余ってしまって。せっかく頂いた美味しい食材なので別の料理にもアレンジしたいと思い、ちょっと豪華なパスタにして家族で楽しんでいます。

作るのはだいたい元日の夜や、2日のお昼くらいのタイミング。家族に向けて僕が作っていて、おせち料理に飽きてきているのか(笑)、みんな喜んで食べてくれますね。エビの頭も一緒に煮込むので出汁たっぷりで、ハレの日ならではの贅沢なメニューです。

清原織物さんの「車エビのトマトクリームパスタ」

材料(2人分):

・パスタ…200g
・車エビ…10尾
・にんにく…2片
・玉ねぎ…大1/2個
・トマト缶(ホール)…1缶
・生クリーム…100ml
・コンソメ(顆粒)…小さじ4
・塩…適量
・胡椒…適量
・オリーブオイル…適量

作り方:

1. エビは頭と身に分け、身部分の殻をむく。背ワタをとり、食べやすい大きさに切る。

2. にんにく、玉ねぎをみじん切りにする。

3. フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて弱火で熱する。
 香りがしてきたら玉ねぎを入れて中火でしんなりするまで炒める。

4. エビの身を加えて炒め、トマト缶をあけてトマトを潰す。
 エビの頭とコンソメも加え、5分ほど煮込む。

5. 塩胡椒をして生クリームを加え、1分ほど煮込んだらエビの頭を取り出す。

6. かために茹でたパスタを投入したら火をとめ、全体をあえたら完成。
 うつわに盛る際、お好みで胡椒をする(今回は彩りでスプラウトも添えました)。

使った商品はこちら:

小鹿田焼の平皿 飴刷毛目 浩二窯
パスタのためのフォーク
※その他は取材先私物

文:谷尻純子
写真:奥山晴日

年末特別連載【ハレの日の食卓】:暮らしを楽しむ、4組の作り手さんを訪れました

季節の行事や家族の誕生日、人生の節目になるようなタイミング。
ハレの日は、食卓もいつもより少し特別です。

この連載はそんなハレの日の過ごし方が気になって企画した、この時期だけの短期企画。
暮らしを楽しむ4組の作り手さんに、どんな料理でハレの日の食卓を囲んでいるのか教えていただきました。

全4回、どうぞお楽しみに。


第1回:綴織の織物・清原織物さんの「車エビのトマトクリームパスタ」

https://story.nakagawa-masashichi.jp/257082

第2回:山と川と家具とお菓子・中峰さんの「ガトーショコラ」

https://story.nakagawa-masashichi.jp/257073

第3回:美濃焼の窯元・蔵珍窯さんの「ちらし寿司」

https://story.nakagawa-masashichi.jp/257079

第4回:奈良の茶農家・嘉兵衛本舗さんの「番茶ぜんざい」

https://story.nakagawa-masashichi.jp/257076


皆さまのハレの日が、どうか良き日となりますように。

【ヱビスビール×中川政七商店】ヱビスビールに合う、自宅のおもてなし料理

あっという間に12月。忙しなく過ごしつつも、今年1年の頑張りを労いたい季節でもありますよね。お店での飲み会も楽しいものですが、友人を自宅に招いての家飲みも気兼ねなくゆっくり話せて個人的には好きです。

人と食卓を囲む機会が増える季節ということで、本日よりヱビスビールコラボキャンペーン第三弾を実施中です。これから来る一年の締めくくりと新しい年に向けて、おもてなしやハレの日の食卓のお供には、ヱビスビールがぴったりです。
そこで今日は、気軽に作れておいしい「ヱビスビールに合うおもてなし料理」のレシピをお届けします。

中川政七商店の本社のほど近く、奈良で料理教室を営む、料理家のあやかさんに教えてもらいました。

料理家のあやかさん

料理家として活動する前から、毎週末、友人や知人に手料理を振る舞ってきたというあやかさん。常に自宅に人が集まるあやかさんに、おもてなしのメニューを決めるポイントについて聞いてみました。

「どんな方が来るのかによって、料理を決めています。例えば、旦那さんの友達を招待するのであれば、ビールが進むようながっつり系の料理。食材はシンプルで味付けがこってりしたものが多いですね。
女性の友人を招く場合は、旬の野菜と果実を組み合わせたものを作ってみたり。招く方に合わせて、どういう味の方向性がいいか考えながらメニューを決めています」

相手のことを思いやって作るからこそ、ついついお邪魔したくなる食卓が生まれるのですね。今日は、そんなおもてなしのプロである、あやかさんのご自宅にお邪魔して「ヱビスビールに合うおもてなし料理」をテーマに3品のレシピを教えてもらいました。

①かぼちゃの味噌チーズデリ風サラダ
②大和まなと桜エビの中華炒め
③鶏てりたま

①かぼちゃの味噌チーズデリ風サラダ

まず一品目は、デリ風サラダです。
「味噌やチーズなどコク深いものを入れて、ヱビスビールがすすむような味付けにしてます」とあやかさん。

コク深い味わいでありながら、作り方は至ってシンプル。食材と調味料を混ぜ合わせるだけで作れちゃいます。

▪️材料(2人分)
・かぼちゃ     250g(正味)
・ドライ無花果   2個
・クリームチーズ  30g
Aヨーグルト    大さじ2
A味噌       大さじ1/2
A醤油       小さじ1
Aメープルシロップ 小さじ1/2
Aブラックペッパー 適量
・素焼きナッツ   適量
・ミント      適宜

▪下準備
・かぼちゃはひと口大に切る。
・ドライ無花果は粗めに刻む。

1.かぼちゃを耐熱ボウルに入れて、電子レンジ600Wで5分加熱する。マッシャーで軽く潰す。
2.1のボウルにドライ無花果、クリームチーズ、Aを加えて和える。
3.器に盛り、砕いたナッツを散らし、お好みでミントを添える。

2024年開業予定YEBISU BREWERY TOKYOでビール醸造を担当するChief Experience Brewerの有友亮太さんからも、「かぼちゃやイチジクの甘味、味噌とチーズによるうま味とコクがヱビスビールと合う」と太鼓判。

自宅でおもてなしをする際、サラダは出したいものの、ビールに合うものって中々難しいなと思っていたのですが、これなら自信をもって出せそうです。

②大和まなと桜エビの中華炒め

2品目は、炒め物です。
「少しピリ辛な味を入れてパンチを効かせることで、ビールに負けないアクセントを作っています」とあやかさん。

大和まなは奈良の伝統野菜。せっかくなので、地のものや旬のお野菜をとリクエストしましたが、身近で手に入らないという方は、小松菜で代用してみてください。

▪️材料(2人分)
・大和まな      1束(約250g)※小松菜でも可
・桜エビ       7g
A醤油        小さじ1
Aオイスターソース   小さじ1
・豆板醤       小さじ1/4
・ごま油       小さじ1

▪下準備
・大和まなは根元を切り落とし、4cm幅に切る。

1. フライパンにごま油、豆板醤を入れて弱火にかける。
2. 香りが立ったら中火にして、大和まなの茎の部分を入れて、さっと炒める。
3.桜エビ、大和まなの葉の部分、Aを入れて、さっと絡める。

「香ばしいごま油や桜エビの香りと大和まなのうま味に豆板醤のアクセントがヱビスビールに合いますね」と有友さん。
実際に食べてみると、ピリッとした味が効いていて、お箸が止まりません。

③鶏てりたま

ビールと言えば、お肉や揚げ物など、こってりした料理が合いますよね。そこで、最後は肉料理をリクエストしました。
「ヱビスビールに合うというテーマだったので、甘辛なたれを絡めてこってりした味つけで作っています」とあやかさん。料理中から美味しそうな香りが漂います。

▪材料(2人分)
・鶏肉          1枚(約250g)
・卵           2個
・青ねぎ         適量
・塩           小さじ1/4
・こしょう        適量
A醤油、酒、みりん、砂糖 各大さじ1
A豆板醤         小さじ1/4
・片栗粉         大さじ2
・米油          大さじ1

▪下準備
・鶏肉はひと口大に切り、塩、こしょうをふり、片栗粉をまぶす。
・卵を溶く。
・青ねぎは小口切りにしておく。

1. フライパンに米油を入れて中火にかけ、溶き卵を入れて、半熟のうちに一旦取り出す。
2. 同じフライパンに鶏肉を入れ、両面を焼く。
3. 2にAを加え、とろみがつくまで煮詰めながら絡める。1を戻し入れて、さっと全体を混ぜる。
4. 器に盛り、青ねぎを散らす。

有友さんからも、「甘辛な味付けによるコクがヱビスビールとマッチし、こしょうのアクセントが食欲をそそり、ビールが進みます」とお墨付きをもらいました。

自分で料理を作るとついつい味が似ちゃう、ということも多いのですが、それぞれ味の方向性が違いながら、どれを食べてもビールが進む。自宅でのおもてなしにぴったりの3品です。
気軽に作れるレシピばかりなので、ビールで乾杯したい日には、ぜひ作ってみてください。

現在、ヱビスビール×中川政七商店のコラボキャンペーンを実施中です。
日常にハレの気持ちを呼ぶ、ヱビスビールのある食卓。皆さんも取り入れてみてはいかがでしょうか。


<キャンペーンについて>

12/5~発売の「ヱビス缶350ml 24缶」に、ヱビスビール×中川政七商店コラボのふきんとコースターが付いています(なくなり次第終了となります)。

キャンペーンページはこちら

<あやかさんプロフィール>

料理家・フードコーディネーター

「ごはん愛好家」という肩書で、奈良を拠点に料理家として活動。
企業のレシピ開発を手がける他、自宅で開く料理教室は毎回すぐに予約が埋まる人気。


<掲載商品>

食洗機で洗える木皿
美濃焼の中鉢
有田焼の平皿


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